大腸ポリープ切除

大腸ポリープは
なぜできるのか?

大腸ポリープはなぜできるのか?大腸ポリープの原因として挙げられるのは、高カロリーな食事、過度な飲酒、喫煙、肥満、遺伝などです。
日々の食習慣を見直すことは、大腸ポリープの予防において極めて有効です。食物繊維をこまめに摂ったり、果物・野菜の摂取量を多くしたりするなど、栄養バランスの良い食事を目指していきましょう。
また肥満の方は、ダイエットを行うことを推奨します。まずは無理のない範囲で、ウォーキングなどの軽い運動を取り入れ、継続していきましょう

大腸ポリープができても
自覚症状はない!?

大腸ポリープが発生しても、痛みや下痢などの自覚症状は起こりません。ポリープが成長すると、便がポリープと擦れて出血を起こし、血便などの症状が起こるケースもあります。
便潜血検査は、ポリープやがんが便と擦れることで、出血を起こしていないかを確かめる検査です。ただし、ポリープやがんが生じていても、必ずしも出血が起こるわけではありません。そのため大きなポリープや進行した大腸がんがあるにもかかわらず、便潜血検査で陰性になってしまう方も少なくありません。大きなポリープの約70%、進行した大腸がんの約20%は便潜血検査が陰性となってしまう、という報告もあります。
そこで、大腸カメラ検査の出番です。大腸カメラ検査では粘膜を直接観察することができるため、小さなポリープや平坦な病変でも発見することが可能です。大腸がんや大腸ポリープを発見するためには、極めて有効な検査なのです。また、定期的に大腸カメラ検査を行ってポリープを全て切除しておくことで、大腸がんの発生率や死亡率を大きく減らせることがわかっています。

大腸ポリープにも種類がある

大腸ポリープは、40歳過ぎた頃から発症しやすくなります。
大腸ポリープは、4種類に分かれています。がん化するものまたはがんの初期状態であるポリープは速やかに切除して進行を防ぐ必要があります。

過形成性ポリープ

5mm以下のサイズで、直腸やS状結腸に多く見られるポリープです。がん化のリスクはかなり低く、良性のポリープだと言われています。ただし、右側結腸(盲腸・上行結腸・横行結腸)に生じた5mm以上の過形成ポリープは、がん化のリスクがあるため、内視鏡切除する必要があります。

腺腫性ポリープ

大腸ポリープの中で、一番多く見られるタイプです。大腸がんの多くは、腺腫性ポリープが成長していく過程で発生することがわかっています。10mm以上にまで成長すると「前がん状態」となり、がん化するリスクが上昇します。発見次第、すぐに切除することが望ましいポリープです。

炎症性ポリープ

炎症によって発生するポリープで、がん化のリスクはほぼありません。腸の炎症後、粘膜が再生される時に増殖した細胞が集まってポリープになったものです。

若年性ポリープ

「過誤腫性(かごしゅせい)ポリープ」という良性のポリープですが、稀にがん化の報告が見られます。小児期の大腸ポリープとしては最も多く見られ、直腸やS状結腸に発生します。
大きくなると頭部が自然と脱落し、出血を起こすことがあります。

当院では大腸ポリープ切除を実施しております

当院では大腸ポリープ切除を実施しておりますはたもり消化器・内視鏡クリニックでは、大腸カメラ検査時に大腸ポリープを発見した際、検査中に切除することが可能です。ポリープを発見した場合は拡大観察を行って、ポリープの種類はどれか、がん化している可能性があるかの評価を行います。良性のポリープ、あるいは早期の大腸がんであれば、内視鏡的に切除が可能です。日帰りで大腸ポリープが切除できるだけではなく、切除時の痛みもありません。
なお、大きさが20mm以上のポリープや内視鏡治療の適応外と考えられる大腸がんに対しては、入院治療が必要となります。その際は、連携病院をご紹介します。

大腸ポリープの切除方法

ポリペクトミー

ポリペクトミースネア(金属の輪っか)を大腸ポリープに通し、高周波電流で焼き切る方法です。10mm以下のポリープに対して行います。
通電して焼き切るので止血効果があります。しかし、周囲に熱が伝わることで、穿孔(大腸の粘膜に孔があくこと)や術後出血(遅れて起こる出血)に注意する必要があります。

コールドポリペクトミー

コールドポリペクトミースネアを大腸ポリープに通して、電流を使わずに締め付けて切除する方法です。10mm以下のポリープに対して行います。
通電を行わないため一時的に出血する可能性がありますが、自然に治まるのでご安心ください。
周囲に熱が伝わらないので、穿孔や術後出血などの合併リスクが軽減できます。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

内視鏡的粘膜切除術(EMR)ポリープの下に生理食塩水などの液体を注入して、ポリープを持ち上げる方法です。持ち上げたポリープにスネアを引っ掛け、高周波電流で焼き切って切除します。10-20mのポリープや、10mm以下でも、がんの可能性があるポリープに対して行います。
ポリープの下に液体を入れるため、通電による熱ダメージが軽減できるというメリットがあります。

大腸ポリープ切除の費用

内容 費用(3割負担の場合)
初診代+血液検査代 約3,500円
大腸カメラ検査
(薬剤料含む、検査のみ)
約5,500円
大腸カメラ検査
(薬剤料含む、検査+生検)
約9,500円~16,500円
大腸ポリープ切除
(薬剤料含む)
約27,000円~32,000円
合計 約9,000円~35,500円

※1割負担の場合は、上記費用の1/3となります。
※実際の診療内容によって金額が変動することがありますのでご了承ください。

注意事項

  • 切除後からの1週間は、術後出血のリスクがあります。
  • 切除後からの1週間は、激しい運動を控えてください。
  • 切除後からの1週間は、お腹に負担がかかる動きを行わないようにしましょう。
  • 切除後からの1週間は、長時間のドライブ、飛行機を使った旅行・出張の予定を入れないようにしましょう。
  • 切除当日の入浴は控えていただき、シャワーで済ませましょう。
  • 切除後からの1週間は、禁酒しましょう。
  • 排便時にトイレットペーパーに血液が少量付着する程度であれば問題ありません。便器がまっ赤になるような出血があった場合は、速やかに当院までご連絡ください。

大腸ポリープ切除後の食事

切除当日~術後1週間の期間は、胃腸に負担をかけない食生活にしてください。
揚げ物など油の量が多い料理、香辛料などが多く含まれている食品、食物繊維が多く含まれている食品(ヒジキや海藻類など)は避けてください。
また、アルコールは血流が良くなるので、出血リスクを高めてしまいます。しばらくの間は、禁酒を心がけましょう。

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